入金がない。でも催促したら、次の仕事が来なくなるかもしれない。
私は個人事業主だったころ、未入金を4回経験しています。連絡を入れ、電話をかけ、最後は訪問しました。
先に結論を書きます。私の場合、4回とも、催促が理由で取引が切れたことはありません。 そして4回とも、契約が緩い案件で起きていました。変わったのは催促のうまさではなく、受注のときに何を決めておくかでした。
この記事は、いま入金されていない案件を1件抱えて、催促の文面を書いては消している人へ向けたものです。
「遅れている」と言えるのは、支払期日を過ぎてから
未入金とは、支払期日を過ぎても入金が確認できていない状態のことです。
先に書いておくと、これは相手を擁護するための話ではありません。催促の根拠を自分の側に持つための話です。期日を過ぎていると自分で言い切れないうちは、こちらの連絡がどうしてもお願いの形になります。
私は基本的に、取引先の締め支払いのサイクルに合わせています。よくあるのが「月末締め、翌月末払い」です。

ここが見落とされがちなのですが、この条件は30日待つという意味ではありません。
- 月末に納品 → 締めまで数日、支払いまで約30日
- 月初に納品 → 締めまで約30日+支払いまで約30日で、実質60日近く
つまり同じ条件でも、納品した日によって最長で約2か月待ちます。月初に納めた案件が7週間入金されていなくても、それは遅れていません。
逆に言えば、この条件で2か月を超えて入金がないなら、納品日がいつであれ期日は過ぎています。 待っている期間が2か月を超えているなら、それはもう「まだ早いかもしれない」の段階ではありません。
私が駆け出しのころに苦しかったのは、この計算を自分の中で持っていなかったことです。期日が来ているのかいないのか分からないまま、通帳を見て不安になっていました。
私の場合、150件のうち4件でした
未入金や入金遅延が起きたのは、個人事業主だった4年間です。
- 受けた案件:全部で150〜160件くらい
- そのうち未入金になったもの:4件
- 最終的に回収できなかったもの:1件
金額はこのくらいの規模でした。

- 数万円台:3件
- 10万円台:1件
4件とも、そこまで大きな金額ではありません。これは偶然ではないと思っています。あとで書きますが、金額が小さいほど、相手の社内で優先度が下がるからです。数十万、数百万の請求だったら、同じようには止まらなかったはずです。
150件やって4件、という数え方をすると、そこまで多くは見えないかもしれません。ただ、起きているあいだは件数の話ではありません。作業も納品も終わっているので、こちらには進んでいるものが何もない。それでも生活は進みます。
「待った」だけの案件は、この4件に入れていません
数え方を先に書いておきます。支払いが先になることを、最初から決めていた案件があります。そこは8か月ほど空きましたが、私はこれを未入金だと思っていません。
事情があって支払いが遅くなることは分かっていて、いつ払うかをお互いに決めたうえで受けた仕事でした。だから催促もしていません。ただ待っただけです。
先に決めてあれば、8か月空いても事故になりません。逆に、決めていなければ2か月でも事故になります。この記事で問題にしているのは、期間の長さではなく、決めていなかったことのほうです。
起きた案件と起きなかった案件の差は、契約の緩さでした
4回を並べて見ると、共通点がありました。契約が緩い案件で起きています。
私の場合、未入金が起きたのは発注書と見積書、あとはメールのやりとりだけで進めていた仕事でした。双方が署名・押印した契約書を交わしていた案件では起きていません。
発注書があれば大丈夫だと思っていました。実際には弱かった、というのが私の実感です。
そして、発注書すら出ないまま、見積書とメールだけで動いている仕事もあります。 地方の小さな取引ではむしろこちらのほうが多いはずです。私の未入金も、その形の案件から出ています。弱いと書いた発注書の、さらに下です。
いま私が持っている感覚はこうです。金額が大きくなるほど、署名・押印した契約書にしておく。 発注書のレベルで止めるのは、金額が小さく、関係が長い相手に限ります。
私がいま交わしているのは、紙に押印する契約書です。案件ごとに巻くことが多く、契約書と一緒に仕様書も付けます。「こういうことをやります」「これは技術的に可能です」という内容を、先に文字にしておくためです。

ただ、金額が小さい案件で毎回これをやるのは、現実には重い。その場合でも、見積書に支払期日を1行入れておくことはできます。 私が4回で失っていたのは、条項の強さより先に、この1行でした。
ではその1行で足りるのかというと、足りません。
誤解しやすいところなので書いておくと、契約は書面がなくても成立します。見積書やメールのやりとりも、約束した証拠になります。「紙がないから無効」ではありません。
私も以前は「押印がないと正式な書類ではないから弱い」と思っていました。そこは間違いでした。
差が出るのは、揉めたときに、それが本物だと証明する手間です。署名や押印のある書面は、本人が作ったものだと扱われやすくなります。メールと口約束だけだと、そこを示すところから始まります。
私は専門家ではないので、ここは断定を避けます。金額が大きい案件ほど、確認してから形を決めてください。私が言えるのは、1行の期日は「遅れています」と言うため、押印した契約書は「揉めたときのため」で、役割が違うということだけです。
途中から契約書を出すときは
すでに動いている案件に、いまさら契約書を差し込むのは面倒ですし、嫌がられそうです。私はやりません。
出すのは、その案件が全部終わって、次に新しく契約や発注をもらうタイミングです。区切りのところなら、相手も身構えません。
未入金が起きる側の事情も見えてきた
相手が悪意を持っていたかというと、そうではない場合がほとんどでした。私が感じていた原因は3つです。
- 金額が少額であること(優先度が後ろに回る。私の4件は数万円台が3件、10万円台が1件でした)
- 個人事業主が軽く見られること
- 担当者が経理へ請求書を回し忘れること
どれが主因だったかを1つに絞ることはできません。3つが重なっていた、というのが正直なところです。
ただ、経理へ回し忘れられていた案件は、実際にありました。担当者は納品に満足していて、そこで案件が終わったつもりになっている。書類だけが机に残っている。そういう状態です。
ただし、原因が何であっても、入金を遅らせている側に非があるとは思っています。ここは譲りませんでした。提供済みの仕事に対して対価を受け取るのは、当然のことです。
連絡、電話、訪問。段階を踏みました
私がやったことは、順番としてはこれだけです。間隔も書いておきます。
1. メールを2通ほど。1週間のあいだに
2. 動かなければ、電話を3日おきくらい
3. それでも動かなければ、訪問
この間隔は私のやり方であって、正解ではありません。ただ、返事が無いまま何週間も置かないというのは決めていました。待っている時間は、こちらが何もしていない時間ではなく、相手の社内で請求書が忘れられていく時間でもあります。
見てのとおり、この順番だとひと月ほどで訪問まで行き着きます。長く引っ張らないほうがいい、と考えているからです。
先に書いておくと、内容証明や支払督促といった手続きは使っていません。そこまで行かずに済んだ、というだけです。使うべき場面があるかどうかは、私には判断できません。
いちばん手間がかかった案件では、3回訪問しました。 結果として入金されています。
最初、相手はかなり強気でした。それが回を重ねるうちに変わり、最終的には申し訳なさそうにしていました。
これは私が勝った話ではありません。そもそも訪問が成立したのは、近場だったからです。移動に半日かかる相手なら、同じ判断はしていません。
この時間は1円にもなりません。普通に料金に上乗せしたいよな、と思いながら行っていました。もちろんできませんが。
回収のために働いた時間は、案件の利益から引かれています。回収がうまい状態は、得ではありません。 起きないほうがいいだけです。
なお、検収(納品物の確認が終わり、発注側が受け取りを認めること)が下りずに請求へ進めないときは、待たずに問いただしています。「どうですか?」と聞くだけです。黙って待っていると、こちらが遠慮していることが相手に伝わりません。
それでも動かなかったら
訪問の先に何があるかも書いておきます。ただ、私はそこまで行かずに済みました。経験として語れることは多くありません。
考えられるのは、手を引くか、争うかです。
正直に言うと、私は金額で分けて考えています。数万円くらいなら、勉強代だと思って手を引くのも選択だと思っています。私なら、何十万、何百万という額で手を引くことはしません。
ただ、これは心構えの話であって、手順ではありません。
これは私の線であって、基準ではありません。同じ額でも、事業の規模や相手との関係で判断は変わります。
争う場合も、手続きにはお金と時間がかかります。取り返せる額と、かかるものを並べて決めることになります。私はそこまでやった経験がないので、判断できることがありません。必要になったら専門家に相談してください。
催促したせいで切られたことは、一度もありません
ここがいちばん書きたかったところです。
催促できない理由は、たいてい金額ではありません。「言ったら次が来なくなる」という不安です。
もう少し正確に言うと、怖いのは断られることではありません。「金の話をしてくる人」だと思われることです。仲が良い相手ほど怖い。それまで作ってきた空気が変わる気がします。
ここは正直に書きます。独立してからは、催促できずに悩んだ時期がありません。
理由は単純で、先に通っていたからです。勤めていたころに、未入金の回収のしかたをかなり叩き込まれていました。だから独立してすぐ、同じようにやれてしまいました。
ただ、初めて催促に行ったときは、やっぱり気まずかったです。
連絡は大抵返ってきません。行けば居留守を使われます。嫌な顔もされます。平気になったわけではなく、先に何度か通っただけです。
それでも行くのは、回収できないということは、自分が無料で仕事をして大損したことになるからです。催促は、やるべき仕事の1つだと思っています。自分に非がないなら、遅らせている側に非があります。
ひとつ条件があります。自分のミスで相手が怒っていて、それで止まっている場合は別です。そのときは督促ではなく、話し合いで決着をつける必要があります。
ここで手が止まる人がいると思います。納期を遅らせた、修正でもたついた、そんな心当たりがある場合です。
催促してはいけない、という意味ではありません。順番が変わるだけです。心当たりがあるなら、入金の話より先に、その件のほうを持ち出してください。そこが片付かないまま請求の話だけを進めても、噛み合いません。
企業相手ほど、催促する人のほうが信頼されます
ここは読者の不安と逆になるので、はっきり書きます。
相手が企業であればあるほど、私は、むしろ信頼されると思っています。きちんと催促してくる人のほうが、です。
ちゃんとした会社なら、未入金は社内で問題になります。だから処理は進みます。そして請求をきちんと管理している相手は、仕事に向き合っている人だと見られます。
これは私の考えであって、相手の内心を確かめたわけではありません。ただ、企業を相手にしているなら、物怖じせずにやったほうがいいとは言えます。
そして、そこまでこじれる案件は本当に少ないです。大抵は「入金されていませんが、どうしましたか」ときちんとメールすれば、「すみません、処理に回すのを忘れていました」くらいで終わります。
どうしてもこじれる人は、もうそういう人です。私は、そういう相手とはその後の取引をやめています。
次も受けるかどうかは、解決したときの雰囲気で決めています
未入金が片付いたあと、その相手と続けるかどうかで迷う人がいると思います。私が見ているのはここです。
続けていいと思う相手
- ちゃんと謝ってくれたか
- 社内のミスや手違いだったか
「単純にうっかり忘れていた」も、正直ちょっと怪しいとは思います。ただ、まぁOKなラインなのかもしれない、というくらいに受け取っています。会社の中で書類が止まるのは、実際に起きることなので。
切ったほうがいいと思う相手
- 明らかに払わないといけないと分かっているのに、払っていない
- 毎回、理由をつけて先延ばしされる
こちらは、次はもう受けなくていいと思っています。こじれて言い合いになったところ、揉め事になったところも同じです。
判断の材料は、催促のやりとりの中に出てきます。解決したときの雰囲気を見れば、だいたい分かります。
とはいえ、相手を選べる時期ばかりではありません。すぐに切れないなら、次に受けるときの条件を変える、という手が残ります。契約書にするのも、着手金をもらうのも、そこで効いてきます。
私の場合、未入金の4件すべてで催促をしていますが、それが理由で関係が終わった取引先はありません。 訪問まで行った相手でもです。催促したあと、依頼が来た相手も1件ありました。
ただ、ここは正確に書きます。その1件を断ったのは、私のほうです。
依頼は来ましたが、受けませんでした。もうトラブルは嫌だったからです。関係が壊れたのではなく、こちらが選ばなくなった、というだけの話です。
だから「催促しても大丈夫」というより、「催促したせいで切られることはなかった」が正確です。次に付き合うかどうかを決めるのは、そのあとの自分の判断でした。
なぜ切れなかったのかは、正直に言うと私にも断言できません。相手の内心を聞いたわけではないからです。
ただ、原因の多くが経理への回し忘れだったことを考えると、催促は相手を責める連絡ではなく、相手の社内で止まっている書類を教える連絡でもあります。
こちらが気を遣って黙っていても、相手の側では何も起きていません。止まっていること自体が伝わっていないからです。
とはいえ、これは私の4件の話です。すべての取引で同じになるとは保証できません。 ただ、催促した瞬間に関係が壊れるという想像は、少なくとも私の経験の中では一度も現実になりませんでした。
1件だけ、回収できませんでした
きれいな話だけにしないために書きます。4件のうち1件は、最後まで回収できませんでした。
これは少し性質が違って、納品に対する請求ではなく、キャンセル料の回収でした。仕事が動く前に止まった分の請求です。
納品物がある案件と違って、「これを渡したのに払われていない」という形になりません。事前にキャンセル時の扱いを決めていなければ、押し返す材料がこちらにない。
正直に言えば、相手が強い姿勢のときに、個人事業主という立場で押し切れなかった私の弱さもあります。今後も付き合いたい相手に強く出られませんでした。
回収できるかどうかは、催促を始めた時点で、受注のときに何を紙にしたかにかなり左右されます。
私の4件でいうと、渡したものがある請求は、時間はかかっても最終的には入っています。取り切れなかったのは、渡したものが無いこの1件だけでした。
ただし、これは「納品さえしていれば待っていれば入る」という意味ではありません。 3件が入ったのは、私が連絡し、電話し、訪問したからです。放っておいて入ったものは1件もありません。
止まったのは、催促がうまくなったからではありません
この4件のあと、同じことは起きていません。
変わったきっかけは、契約書の条件を作り直したことでした。いまは税理士にも相談しています。
ただ、契約書に何ができて何ができないかは、分けて書いておきます。
紙があれば相手が必ず期日に払う、という話ではありません。 相手の社内で請求書がどう回っているかは、こちらからは見えないままです。起きなくなった理由を契約書だけに求めるのは、たぶん言いすぎです。法人になったことも、受ける仕事が変わったことも、同じ時期に重なっています。
そのうえで、契約書がはっきり変えたことが一つあります。交わす過程で、支払期日を必ず決めることになる、ということです。
期日が決まっていれば、過ぎた時点で「遅れています」と自分で言い切れます。決まっていなければ、いつまでも「まだ早いのかもしれない」のままです。契約書が私に与えたのは、回収の強さではなく、催促の根拠でした。
条項の中身はここには書きません。金額も業種も違えば適した書き方が変わりますし、私が法的な保証をできる立場にないからです。
ちなみに私は、契約書を弁護士や行政書士に見てもらってはいません。真似を勧める話ではなく、いまの私の実態です。
個人事業主のままでも、支払期日を先に決めておけば、遅れに気づくのがもっと早かった案件はありました。
今日できるのは、支払期日を確かめることだけです
いま入金されていない案件を抱えているなら、今日やることは1つです。
手元の見積書とメールを開いて、支払期日がいつだったかを確認してください。
出てくる答えは、たぶんこの3つのどれかです。
- 期日が書いてあり、まだ過ぎていない → 遅れていません。待ってください
- 期日が書いてあり、過ぎている → 催促していい状態です
- どこにも書いていない → いつ払われるかを知らないまま働いていた、ということです
私が4回やらかしたのは、3つ目でした。期日を決めていない請求は、いつまで待っても「まだ遅れていない」ままです。 だから催促のきっかけも、永久に作れません。
期日がどこにも書いていなかった場合
ここで終わりにしません。3つ目だった人にも、判断できることがあります。
まず、待っている期間だけで言えることがあります。 取引先の支払条件でよくある「月末締め翌月末払い」でも、待つのは最長で約2か月でした。それを超えて入金がないなら、期日を確認していなかったとしても、待ちすぎです。 自分が遅れている側にいるかどうかは、条件が分からなくても、そこで判断できます。
そのうえで、相手の締め日と支払日を聞いてください。 聞いた瞬間に、自分の納品日から入金予定日が計算できます。
順番にすると、こうなります。
1. 手元の見積書とメールで、支払期日が書いてあるかを確認する(相手には何も送りません)
2. 書いていなければ、締め日と支払日を聞く。ここではまだ催促しません
3. 期日を過ぎていると分かってから、入金の連絡を入れる
ただし、待っている期間がすでに2か月を超えているなら、2を飛ばして3へ進んで構いません。
どんな締め支払いのサイクルでも、2か月を超えることはそう多くありません。条件を聞かなくても、遅れている側だと判断していいと私は思います。聞いてから動くのは、まだ2か月に届いていない場合です。
2でやることは多くありません。相手の締め日と支払日さえ確認できれば足ります。「御社の締め日とお支払日のサイクルを教えてください」と聞くだけです。ここで金額や遅れの話をする必要はありません。
順番を分ける理由は単純で、期日を知らないまま催促すると、こちらの連絡がお願いの形になるからです。先に事実を握るほうが、結果的に早く済みます。
期日を過ぎていると分かってから、送る一通
ここから先は、3の段階の話です。
当時の私がどう書いていたかは、正直なところ記録が残っていません。なのでいま同じ状況になったら、こう送ります。
件名:〇〇です。〇〇の件のお支払いについて
お世話になっております。
○○の件のご請求ですが、まだお振り込みの確認ができておりませんでした。
つきましては、早急なご入金のご対応をよろしくお願いいたします。
また、何かご事情がある場合はご相談いただければ、何らか対応ができるかもしれませんので、ぜひお気軽にご連絡ください。
なお、ご請求書が見当たらないようでしたら、すぐに再送いたします。
件名は、自分の名前と案件名を入れます。「ご請求の件」だけだと、相手の受信箱で何の話か分かりません。
短いです。この一通がやっていることは3つです。
- 事実を書いている(確認ができていない、という事実。理由も推測も書かない)
- 相手を責めていない(「なぜ払われていないのか」を問わない)
- 逃げ道を用意している(事情があるなら相談してほしい、と先に言っている)
「早急なご入金のご対応を」は、要求です。やわらかくはありません。遅れていると分かったあとに送る文面なので、この強さで書いています。
期日が分からなくても、2か月を超えているなら根拠はあります。先に書いたとおり、どんな締め支払いでもそこまでかかることは多くないからです。急かしていることにはなりません。
根拠がないのは、まだ2か月に届いていなくて、期日も確認していない場合だけです。そのときは先に期日を確かめてください。
最後の1行は、私が必ず足すようにしている一文です。 相手がなくしている可能性もあるからです。
一文あるだけで、相手は「探していない」とも「なくした」とも言わずに、話を前に進められます。責めずに社内を動かせるので、私は入れます。
「ご相談ください」と書く前に、決めておくこと
3つ目の一文には、副作用があります。「待ちます」「減らします」と読まれる余地が残るからです。
なので、送る前に自分の線を決めておきます。私の場合はこうです。
- 分割には応じます。2分割くらいまで、半分ずつ
- 値引きには応じません。絶対にです
理由は単純で、もう仕事は終わっているからです。納品前の交渉なら、範囲を削って金額を下げる話ができます。終わったあとの値引きは、渡したものはそのままで、受け取る額だけが減ります。
ここを決めてから送ると、「では半分だけ」と返ってきても慌てません。決めずに送ると、その場で判断することになります。
なお、相手が本当に払えない状態だった、という場面には私は当たっていません。分割には応じるつもりでいますが、実際にそうなったことはない、というだけです。
送ったあと、返事が来なかったら
送って終わりにすると、翌朝からまた同じ待ち方が始まります。先に次を決めておいてください。
私の場合はこうしています。1週間のうちに、もう1通。それでも動かなければ電話に切り替えて、3日おき。この記事の前半に書いた間隔と同じです。
返事が無い期間を、こちらが黙って延ばさない。それだけです。
私が長く動けずにいた案件は、文面で詰まっていたのではなく、そもそも期日を知らなかっただけでした。文面は、この程度で足ります。
ここだけの話
訪問の話を偉そうに書きましたが、車を出しながら考えていたのは「これ、完全にタダ働きだよな」ということだけでした(笑)近場じゃなかったら、たぶん行ってないです。
あと当時ずっと思っていたのが、これ相手が個人事業主じゃなくて会社だったら、こんな後回しにされてないよな、ということでした。実際どうだったかは分かりません。ただ、そう感じる場面は何度もありました。
回収の技術が上がっても嬉しくないんですよね。上手くならないほうがいい種類の技術なので。
この記事の続き
この記事に書いたのは、私に実際に起きたことです。最初の案件をどう取るか、見積もりをどう作るか、どう断るか。その手順までは、この記事に書いていません。
記事は、私が何をしたかの記録です。教材は、あなたが明日やることの手順です。
そこだけをまとめたのが LOCALANCE BOOKS「受注の書(入門)」です。私が実際に使っている型をそのまま置いています。目次と中身は、このすぐ下から確認できます。
